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第5回勉強会 / ボトルネックをどう見つけるか

4章 / 科学者マインドで試す

仮説を試し、続ける・変える・やめるを判断する。

3章までで、行動を妨げる条件と、最初に試す方法を考えました。ここからは、以前紹介した科学者マインドの「検証して結論を出す」段階です。今回は、試すときの注意点と、結果の見方を押さえます。

01 / 何を確かめる試行かを決める

変更を小さくし、何が変わると予想するかを決めておく。

仮説座ると動画を見る
流れに入る
試す変更荷物をソファ横から
玄関に置く
予想する変化座る前に
外へ出る日が増える

一度にいくつも変えると、実行の負担が増え、何が役立ったかも分かりにくくなります。まずは、何を確かめるかを一つに絞り、変更点を明確にします。一発逆転を狙うより、今の生活で無理なく試せる範囲から始めてみてください。

ただし、時間と道具の両方が足りないように、複数の条件を整える必要がある場合もあります。まとめて変えるなら、分かるのは「その組み合わせが役立ちそうか」まで。個々の方法の効果は、未確認のまま残します。

何を変え、何が変わると予想するのかを、先に決める。

02 / 習慣化と、目的への効果を分ける

実行できたこと、習慣になったこと、役立ったことは別に見る。

習慣化を試すなら、「帰宅して荷物を置いたら」のように、繰り返すきっかけを決めます。Lallyらの研究では、同じ状況で行動を繰り返す中で、どの程度自動的に行うようになるかが調べられています。[1]

ただし、自動的にできるようになっても、目的に役立っているかは別の問いです。例えば、教材を毎朝開くことが習慣になっても、理解が深まったかは別に確かめます。

分けて見ること散歩の例
変更を実行できたか荷物を玄関に置けたか。
目指す行動が起きたか外へ出て、歩いたか。
続ける負担はどうか生活に無理はないか。手間が増えすぎていないか。
目的に近づいたか歩く機会を増やす目的なら、以前より歩く日が増えたか。体力向上まで目指すなら、その変化は別に見る。
「習慣化には66日」という数字の意味

Lallyらの研究で引用される66日は平均ではなく中央値です。18〜254日は、自動性が各人の推定上限の95%に達するまでの推定日数で、観察期間は84日でした。全員がその日数で習慣化できるという期限でも、単純な行動なら18日、複雑な行動なら254日という対応表でもありません。[1]

続けられたかに加えて、何のために続けているかを確認する。

03 / 結論を小さくし、見直す時点を決める

目標全体の答えが出なくても、次の判断に必要なことを確かめる。

「仕事のパフォーマンスを上げる」では、何が変わればよいのかが曖昧です。今回は何を改善したいのかを絞ります。例えば「着手後の仕様確認で起きる手戻りを減らす」なら、次のように試せます。

試す変更確かめること
着手前に、不明点を確認する。確認を実施できたか。手戻りの回数や時間はどう変わったか。確認の手間や待ち時間は増えすぎていないか。

大会への出場のように目標が明確でも、達成したことと、どの対策が効いたかは別です。結果だけで原因を決めず、同時に変わった条件も振り返ります。

行動が変わらなかったとき

まず、変更を実行できたかを確認します。実行できていても、ほかの妨げが残っているかもしれません。

行動が変わったとき

役立った可能性を考えつつ、天候や帰宅時刻など、ほかに変わった条件も確認します。一回で原因を断定しません。

判断しきれないときは、「次に何を確かめるか」まで決めれば、今回の暫定的な結論になります。ただし、「分からないから続ける」が無期限にならないようにします。

試す前に決めること例
見直す時点次の一週間で、帰宅した日の実行状況と負担を振り返る。習慣が完成したかの判定とは分ける。
止める・縮小する条件あらかじめ決めた時間や費用の上限を超えたら、いったん止めるか方法を小さくする。
判断材料が足りないとき何が未確認なのかを残し、追加で使う手間の上限と、次の確認日を決める。

続けられたかだけでなく、何が変わったかを見る。次に確かめることと、見直す時点を決める。